パラサイト半地下の家族(ハンチカの家族)が、アカデミー賞で注目されてから一層話題を集めています。
私も含め既に映画を鑑賞した方や、まだ観ていないという方も多々居る中、作品がホラー要素を含む怖い内容になっているのか?という声が寄せられています。
作品のポスターの不気味さや、パラサイト=寄生という事も相まってどこか掴み所の無い本作品ですが、実際に公開直後に鑑賞した私自身が、実際にホラー要素があるのか?
作品は本当に怖いのか…について、徹底的に解説して行きます。
是非最後までお楽しみ下さい!
ハンチカの家族は怖い?
まずパラサイト半地下の家族についてですが、簡単に述べると貧乏な家族が裕福な家族の家に寄生しながら、理想の生活を手にして行こうとする物語です。
詳しいあらすじや、登場人物などは別記事に記述してありますのでご覧下さい。
さて、本題ですが半地下の家族は実際に怖い物語なのか。
怖いと言っても色々な意味がありますよね。
確かに鑑賞してみて、怖いと感じる場面が多々ありました。
そこで私なりに、この作品の中に潜む怖さについていくつかの視点で述べて行きたいと思います。
ハンチカの家族の怖さ①
第一に、物語の設定が怖いです。
物語の主人公は貧乏家族のキム一家な訳ですが、この家族ただの貧乏ではなく、半地下に暮らす飛び抜けた貧乏なんです。
舞台となった韓国には、今尚こうした半地下の暮らしをしている人が多く居るそうなのですが、彼らは桁違い。
そもそも論にはなりますが、職を見つけて生活を豊かにしようとするまでは自然な流れなのですが…
裕福な家庭の家にパラサイトしようなんて発想に至りませんよね。
多くの映画評論家の方が述べている様に、こうした設定は今現在の日本にも存在する、貧富の逃れられない格差社会を見事に映し出している様に思えます。
この作品にある怖さの大前提は、こうした格差社会の中では時に、貧乏な生活を強いられるいわゆる生活弱者が、普通では考えない様な異常な行動をしてしまうという、非現実な様で実に現実的な背景を抱いている所にある様に感じます。
半地下の家族の怖さ②
次に感じた怖さは、キム一家ではなくパク一家の方です。
IT企業社長のパク氏を主とする、高台に住む裕福な家族なのですが、単刀直入に実に腹黒い。
キム一家の一員を家に迎え入れつつも、どこか見下して、それで居て見透かした様な立ち回りは、見ていてお金持ちの怖さの様な物を感じました。
また、このパク一家の中で一番怖いと感じたのは長男坊です。
彼はボーイスカウトなどサバイバルに憧れを抱く少年なのですが、キム一家のある臭いにいち早く気付きます。
それだけではなく、モールス信号を読解して、目に見えない何かからのメッセージを受け取ったりと、キム一家の脅威となるだけではなく、あどけない少年に感じてしまう不気味さの様な物を感じました。
作品を見ていると、感覚的にはキム一家に肩入れして行ってしまうのですが、気づかないで!辞めて!という様なハラハラした気持ちにもなり
そう言った意味でパク一家の怖さを感じました。
パラサイト半地下の家族は怖い?③
ここまでは、人間関係や社会情勢を描いた作品の背景にある怖さをお伝えしましたが、今度は視点を変えてみましょう。
ハンチカの家族は、冒頭からクスッと笑ってしまう様なコメディ要素から、どの様にしてパラサイトしていくかを考えてしまうミステリー要素、はたまた恋模様や人間関係を描いたハートフルな要素など、一つの作品に沢山の要素が含まれています。
そんな中で、怖いというキーワードにおいて、ホラー要素が含まれているのか気になる方も多いのではないでしょうか?
実際にこの答えとしては、ホラー要素があると回答しておきます。
というのも、このホラー要素が含まれてくるのは、ある大雨の日。
パク一家が外出している隙に、キム一家がパク家で豪遊している時の事です。
前任の家政婦が、忘れ物をしたと言って訪ねてきますが、まずこの家政婦がモニター越しに映っている姿が怖い…。
それまでの彼女は、身なりを整えピシッとした髪型の女性でしたが、この時ははっきり言って汚らしい人物。
不適に浮かんだその笑みの奥に隠される、内側の恐怖はやがて本物の恐怖に変わって行きます。
彼女が忘れ物をしたと言って向かった先は、地下の物置部屋です。
戻ってくるのを待ちますが一向に戻ってこずに、痺れをきかせたキム家の母親は、恐る恐る地下へと向かいます。
するとそこには、前任家政婦が、ある一つの棚を動かそうと必死になっています。
この棚の裏に隠されて居たのが、更に地下へと続く階段…。
パク家の前の持ち主が作った隠し部屋との事ですが、その先へ進んでいくと、そこにはなんと腹を空かせた男性が一人。
この男は前任の家政婦の夫で、どうやらパク家の目を盗んで、隠し地下室で半地下生活を長い間続けていた様なのです。
前任の家政婦が言った「同業者」とはこうゆう事だったのかと気付かされます。
これだけでもかなり恐怖ですが、この夫婦かなりの異常者…。
キム一家の秘密を明かすか、明かさないかで物語を一気にかき乱します。
その先にある、両家の不運としか言いようのない結末は、はっきり申し上げてホラー要素満載と言った所です。
パラサイトハンチカの家族は怖い?のまとめ
さて今回は、アカデミー賞受賞をきっかけに話題沸騰中のパラサイト半地下の家族について、ハンチカの家族は怖い?ホラー要素は含まれる?について解説をしてきました。
おばけやゾンビが出る訳ではありませんが、様々な要素の一つとして、怖いシーンや、ホラーちっくな要素も含まれており、実にボリュームのある作品だと思います。
まだ作品を見ていない方は是非、この機会にパラサイト半地下の家族を鑑賞してみてはいかがでしょうか!
最後までご愛読くださいまして、ありがとうございました!
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