衝撃的なニュースが飛び込んできました。
医療者であれば特に、この問題には驚きを隠せないはずです。
最愛の息子を決死の思いで臓器提供した母親の気持ちを無視して
TBSが無断で臓器移植の手術映像を放送したと言うのです。
更に放送中の医師の発言からは、とても命を扱う者とは思えない発言がありました。
これを受けて、両親は、TBSと病院を相手取り提訴を起こす方針を固めています。
早速詳細を見ていきましょう。
TBSが移植手術を無断で放送?両親の思いは?
両親の証言によると、2017年5月、脳死判定された男の子の肺の移植手術が岡山大学病院で行われました。
その様子をTBSテレビが撮影をしていたようなのです。
その後、この手術の内容はある番組で放送されました。
残念ながら両親に説明はない状態で。
医療の現場では、研修医などの教育を目的として、治療過程を撮影して記録するといったことがよくあります。
しかしながら、患者さんまたは、ご家族からしたら親族の身体を撮影される訳ですから、当然それを拒否する権利が与えられています。
そんな中で今回起きたのは、あくまでテレビの撮影でした。
番組の構成の為に撮影された我が子を、両親の許可なく全国に放送されたというのです。
ご家族の気持ちを考えると、悲しみや憤りは計り知れないものだと思います。
番組中の医師の不適切な発言?
番組では男の子の肺がそのまま映され、医師は「もくろみ通り」「軽くて良い肺」などと発言していました。
これがご家族の見えない、医療の現場であれば、あくまで医師は治療を遂行する者ですから分かります。
しかしこれは、テレビに放送されてしまった事例です。
幼い我が子の身体にメスが入れられ、さらに臓器を手にして『もくろみ通り』それを見た両親は、息子の命を感じる事が出来るでしょうか?
私はそうは思いません。
両親はTBSと病院を提訴?
両親は精神的苦痛を受けたなどとして、TBSテレビや病院などを相手に1500万円の損害賠償を求める訴えを起こす考えです。
個人的には請求額としては安すぎるのでは!?と思ってしまいました。
金額ではないですが、それだけの苦痛を家族は受けたと思います。
両親の傷は止まらない?
そもそも、なぜ放送の許可を取っていないのにも関わらず、両親がこの事実を知ることとなったのか?
調べてみると、両親の胸を病むもう一つの現状が浮き彫りとなりました。
どうやら、母親の知人が、たまたま番組を見ていたらしく、土地や年齢、手術日程などから、番組内であらわにされて居る男の子の両親がお二人であるという事に気付いてしまったというのです。
両親はこれに対して、プライバシーを侵害される結果となりました。
母親はこの様に語っています。
最愛の息子を失った事を唯一の癒せる時間すらも、今回の件で奪われたという、本当に悲痛な叫びだと思います。
提訴に対してTBSテレビは
「訴状を受け取り次第、内容を精査して対応を検討します」とコメントしています。
問題の病院を特定!

医師の軽率な発言も騒がれる問題の病院は、既に報道もされていますが
『岡山大学病院』です。
住所:〒700-8558 岡山市北区鹿田町2-5-1
病院だけを責めるのもまた違う話かとは思いますが、やはり医療従事者として、ドナー登録をし臓器移植に踏み切る家族の気持ちや、その後のケアを徹底して欲しいと切に願います。
まとめ
今回の件で、ドナーの実状と家族の抱える思いなどに、広くみなさんが関わるきっかけが生まれてくへたらと思っています。
私たち医療従事者は、どんな高度な医療を提供するよりもまず、患者さんやご家族に安心出来る環境を提供することが
一番の役割だと思います。
ご両親が1日でも早く、平穏な日々を過ごせる事を心からお祈り申しあげます。
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